質問内容)
① 相談種別: 永住
② 申請種別: 永住許可申請(高度専門職の優遇措置利用)
③ 状況概要: オーストラリア国籍のテレンスと申します。高度専門職ビザで在留しており、ポイントは80点以上あります。昨年5月にワーキングホリデーで来日したオーストラリア国籍の妻がいますが、現在は妊娠中のため仕事はしておらず、私の扶養には入れていません。また、妻の国民年金について過去に減免を受けていた期間があります。
④ 質問:
高度専門職(80点以上)のルートで永住権を申請する予定ですが、申請前に、①妻を私の扶養に入れ、②減免されていた妻の年金分を追納(全額納付)した状態にした方が審査に有利でしょうか?
行政書士からの回答)
テレンス様、ご相談ありがとうございます。高度専門職80点以上であれば、最短1年の在留で永住申請が可能という大きなメリットがありますが、その分「公的義務の履行」については家族を含めて非常に厳しくチェックされます。
結論から申し上げますと、ご質問の通り「扶養への加入」および「年金の追納」を完了させてから申請することを強くお勧めします。
1. なぜ「扶養への加入」が必要か
永住審査では、世帯全体の経済的安定性と、適切な手続きが行われているかが見られます。
- 実態との一致: 奥様が無職でテレンス様の収入で生活している実態があるならば、税務上も社会保険上も「扶養」に入っているのが自然です。
- 生計維持能力の証明: 扶養に入れることで、テレンス様が家族を養う能力があることを公的に示すことになります。
- 注意点: ワーキングホリデーから「家族滞在」などへビザを変更する予定がある場合は、その手続きと並行して速やかに扶養親族としての届出(健康保険・税務署)を行ってください。
2. 年金の「減免」と「追納」の重要性
ここが最も重要なポイントです。永住審査において、年金の「減免」は未納ではありませんが、「支払い能力がある世帯」とみなされる場合、減免期間があることはマイナスに働く可能性があります。
- 「未納」ではないが「完納」でもない: 減免は法的に認められた制度ですが、永住権という最強の在留資格を得るためには、「全額納付(完納)」していることが望ましいとされています。安定的な生活力、経済的に問題ありと判断される可能性が高いでしょう。
- 世帯主の責任: 高度専門職で高い収入があるテレンス様が世帯主である場合、奥様の年金分を支払う能力があると判断されます。「減免されていた分を自発的に追納した」という事実は、日本社会への貢献意欲と誠実さと、義務履行の観点から一定の評価がされるでしょう。
3. テレンス様への具体的なアクション
- 1.ワーホリ(特定活動)から家族滞在への変更:オーストラリア籍の方は、一度帰国しなくても在留資格の変更が可能な日本との協定のある国とされますので管轄入国管理局で変更に関する相談を行うことが良いでしょう。
- 2.年金の追納を最優先: 奥様の年金事務所へ行き、減免されていた期間の追納手続きを完了させてください。申請時には「領収書の写し」をすべて提出します。
- 3.税務・保険の扶養修正: 昨年の確定申告や年末調整で扶養に入れていなかった場合、更正の請求(修正)を行い、健康保険も被扶養者としての手続きを済ませてください。
- 4.申請タイミングの検討: これら「適正な状態」にしてから、少なくとも数ヶ月から半年程度の正常な納付実績を作ってから申請するのが理想的です。
4. 行政書士からのメッセージ
テレンス様、高度専門職80点ルートの審査は、いわば「日本のエリート市民」としての適性を問われるものです。2026年現在の運用では、年金や税金の1日でもの遅れや、世帯内の不自然な減免に対して非常に厳しくなっています。
「準備万端」の状態で申請することが、結果として最短での許可に繋がります。奥様とお子様の未来のためにも、まずは足元の公的義務を完璧に整えましょう。
※ 本記事は2026年時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。

Leave Your Comment Here