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高度専門職ポイントで永住申請。配偶者が「就労ビザ」でも同時申請は可能?

作成者: FESO|Mar 9, 2026 8:40:23 AM

 質問内容)

① 相談種別: 永住

② 申請種別: 永住許可申請(高度専門職ポイント特例による緩和)

③ 状況概要: フランス国籍のデニーと申します。現在、技術・人文知識・国際業務ビザですが、高度専門職ポイントを計算すると70点以上あります。この特例を利用して永住申請を予定しています。同じくフランス国籍の妻(在留7年、在留資格「教育」)がおり、彼女も一緒に永住権を取りたいと考えています。

④ 質問:永住申請の際、「家族滞在」ビザの配偶者であれば、主たる申請者(本人)と同時に申請することで、在留期間の要件が緩和されると聞きました。私の妻のように、配偶者自身が独自の「就労系ビザ(教育)」を持っている場合でも、私と同時に永住申請を行い、緩和要件の適用を受けることは可能でしょうか?

 

行政書士からの回答)

デニー様、ご相談ありがとうございます。高度専門職ポイント(70点以上)による3年での永住申請、非常に賢明な選択ですね。

結論から申し上げますと、配偶者が「就労ビザ(教育など)」を持っていても、デニー様と同時に永住申請を行うことは可能です。また、その場合も「家族滞在」の配偶者と同様に、在留期間の緩和要件(特例)の適用を受けることができます。

 

1. 配偶者が「就労ビザ」でも同時申請できる理由

永住審査のガイドラインでは、「日本人、永住者および特別永住者の配偶者の場合、実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上本邦に在留していること」という緩和規定があります。

  • 実務上の扱い: デニー様が永住許可を受けるのと同時に、奥様は「永住者の配偶者」という身分を得る扱いになります。そのため、奥様自身が「家族滞在」ではなく「教育」という独自の就労ビザを持っていても、「デニー様の配偶者である」という身分事実に変わりはないため、同時申請による緩和が認められます。
  • 奥様の要件: 奥様は「教育」ビザで7年、婚姻生活も3年以上であれば、居住要件(10年)を満たしていなくても、デニー様の許可を前提に永住が認められる可能性が高いです。

 

2. 就労ビザ保持者が同時申請する際のメリットと注意点

奥様が「家族滞在」ではなく「就労ビザ(教育)」を持っていることは、審査においてむしろプラスに働く側面があります。

  • メリット(独立生計): 奥様自身に安定した収入がある場合、世帯全体の収入が底上げされるため、「生計の安定性」がより高く評価されます。家族滞在の在留資格では資格外活動で得たアルバイトの収入は審査対象とはなりませんので評価されません。
  • 注意点(公的義務): 奥様も独自のビザをお持ちですので、奥様自身の「社会保険」「年金」「税金」の納付状況が厳しくチェックされます。もし奥様の勤務先でこれらが適切に処理されていない(または未納がある)場合、デニー様の審査にも影響を及ぼす恐れがあります。

 

3. デニー様への具体的なアドバイス

  1. 1.「別々に」ではなく「一緒に」申請: 奥様が単独で永住申請をする場合、原則として「10年の在留」が必要になります。デニー様と同時に申請することで、初めて「在留7年(緩和要件)」での審査が可能になります。
  2. 2.社会保険の実績確認: フランス国籍の方の場合、年金の脱退一時金や免除等の履歴があるケースも見受けられます。申請前に、奥様の直近2年分(または高度専門職ポイントの期間分)の年金・健康保険の納付記録に1日も遅れがないか、必ず「ねんきんネット」等で確認してください。
  3. 3.ポイントの立証: デニー様が「高度専門職」ビザを実際に持っていなくても、3年前と現在の両方で70点以上あることを証明できれば申請可能です。当時の年収証明などを漏れなく揃えましょう。

 

4. 行政書士からのメッセージ

デニー様、奥様がご自身で働いていることは、日本の地域社会に貢献し、自立している証拠として非常に好意的に受け取られます。

「家族滞在」でなければならないという制限はありませんので、自信を持ってご夫婦揃っての同時申請を進めてください。フランスとの社会保障協定の適用など、少し特殊な書類が必要になる場合もありますが、13年の在留実績があれば、許可の可能性は十分にあります。

 

※ 本記事は2026年3月時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。