① 相談種別: 家族滞在の扶養に関して
② 申請種別: 更新か経営管理ビザを申請するべきか
③ 状況概要: ドイツ国籍のラウラと申します。家族滞在ビザで在留しています。資格外活動許可を得てYouTube配信の仕事をしていますが、年収は現在100万円ほどで、今後増える見込みです。配信業務に費やす時間は週28時間以内ですが、正確な証明はできません。これまでは課税証明書・納税証明書の提出だけで家族滞在の更新はできています。
資格外活動許可でYouTube配信の仕事をこのまま続けても問題ないか懸念しております。特に収入が増加した場合、家族滞在の更新は難しくなりますか。また、将来的には永住権を目指したいと考えていますが、どのようなステップを踏むべきかアドバイスをお願いします。
ラウラ様、ご相談ありがとうございます。ご自身の収入が増加し、将来のビザについて前向きに検討されている状況、素晴らしいですね。
結論から申し上げますと、YouTube配信による収入増は、「家族滞在」の維持においてリスクが高まり、永住を目指す上でも専門的なビザへの切り替えが必須となります。
「家族滞在」ビザは、扶養者(配偶者)の収入によって生計が維持されていることを前提としたビザです。資格外活動が認められるのは、あくまで世帯の補助的な収入源である場合に限られます。つまり、家族滞在の本来の在留目的は、日本に在留する者の扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動であり、意欲的に就労活動を行うことは家族滞在の在留目的/活動目的ではないことになります。この日常的な活動とは主に就労以外のものを指し扶養される家族として同居し日本で暮らすこと全般を指しています。
このまま収入が増え続けた場合、現在の「家族滞在」ビザを維持するのは極めて困難になります。
永住権の申請には、ご自身が安定した在留資格を持ち、納税義務を誠実に履行していることが必須です。永住権を目指すためには、資格外活動を本業とするのではなく、自立した専門的なビザへ切り替える必要があります。
ラウラ様の活動内容(YouTube配信)は、専門的な知識や企画力、マーケティング能力を必要とする「事業活動」と判断できます。この活動を本業として確立するため、「経営管理」ビザへの変更申請を強く推奨します。
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項目 |
家族滞在(現在) |
経営管理ビザ(変更後) |
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就労の制限 |
週28時間以内(本業不可) |
制限なし(事業経営が本業) |
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収入の制限 |
扶養の範囲内(補助的収入) |
制限なし(高いほど良い) |
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永住への影響 |
継続が難しい |
永住権の重要な要件となる |
経営管理ビザのメリット:
「家族滞在」の更新は、あくまで一時的な措置です。永住権という目標がある以上、現在の収入増加をチャンスと捉え、早急に「経営管理」など自立したビザへの変更を検討することが、最も安全で確実な道となります。
※ 本記事は記事公開時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報は必ず出入国在留管理庁の公式ウェブサイト等でご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別のケースに対する法的なアドバイスではありません。具体的な手続きや判断については、必ず専門家にご相談ください。