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経営・管理ビザの初回更新。社会保険は今すぐ加入すべき?

作成者: FESO|Mar 26, 2026 9:09:51 AM

質問)

① 相談種別: ビザ(コンプライアンス)

② 申請種別: 在留期間更新許可申請

③ 状況概要: オーストラリア国籍のエヴァと申します。「経営・管理」ビザを取得して1年目、今回が初めての更新です。現在、個人として国民健康保険と国民年金には加入していますが、法人としての「社会保険(健康保険・厚生年金)」には未加入であることが分かりました。

④ 質問: 近年、経営・管理ビザの審査が厳しくなっていると聞きました。審査をスムーズに進めるためにも、更新申請を出す前に社会保険への加入手続きを完了させておくべきでしょうか?

 

行政書士からの回答)

エヴァ様、ご相談ありがとうございます。初めての更新、事業運営でお忙しい中での手続きは大変ですよね。

結論から申し上げますと、更新申請を行う前に、大至急「社会保険(健康保険・厚生年金)」への加入手続きを完了させ、保険料を納付した実績(領収書等)を準備することをお勧めします。

 

1. なぜ「社会保険」への加入が必須なのか

日本の法律(厚生年金保険法等)では、株式会社などの法人組織は、社長1人の会社であっても社会保険への加入が義務付けられています(強制適用事業所)。

  • 入管の審査視点: 「経営・管理」ビザの審査では、事業の継続性だけでなく「法令を遵守しているか(コンプライアンス)」が厳格にチェックされます。
  • 近年の傾向: 2025年以降、入管は社会保険の加入状況について関係機関との情報連携を強めています。未加入のまま申請すると、「義務を履行していない」とみなされ、在留期間が最短の「1年」に制限されたり、最悪の場合は不許可のリスクが生じたりします。

 

2. 「国民健康保険・年金」では不十分な理由

エヴァ様が現在加入されている国民健康保険・国民年金は、主に個人事業主や無職の方が対象です。

  • 法人の義務: 法人の代表者である以上、個人としての納付実績があっても、「法人としての義務」を怠っていると判断されます。
  • 切り替えのメリット: 社会保険に加入し、会社から自分に支払う役員報酬から適正に天引き・納付している実績を作ることで、経営者としての信頼性が格段に高まります。

 

3. エヴァ様が今すぐ取るべきアクション

  1. 1.年金事務所での手続き: 管轄の年金事務所で「新規適用届」を提出し、社会保険への加入を完了させてください。
  2. 2.保険料の納付: 加入後、最初の保険料を納付した際の領収書、あるいは口座振替の記録を保管してください。
  3. 3.更新申請でのアピール: 理由書に「当初は認識不足であったが、更新にあたり速やかに適正な加入手続きを完了した」旨を明記し、納付証明書を添付します。これにより、反省と改善の意思を審査官に示すことができます。

※社会保険の加入手続きは過去に遡って行うことが出来ますので、このような場合には、年金事務所で相談してください。

 

4. 行政書士からのメッセージ

エヴァ様、ご自身で「更新前に加入すべき」と気づかれたのは非常に賢明な判断です。審査官は「間違いがあったか」よりも「指摘される前に自発的に是正したか」を高く評価します。

初回更新で「3年」などの長い在留期間を勝ち取るためにも、まずは足元の公的義務を完璧に整えましょう。オーストラリアと日本の社会保障協定の兼ね合いで不明点があれば、年金事務所で併せて確認することをお勧めします。

 

※ 本記事は2026年3月時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。