①相談種別:帰化
②申請種別:普通帰化
③状況概要: 韓国籍のジェム(48歳)です。1999年に来日して以来、日本で会社員として暮らし、現在は永住ビザを保有しています。独身で、帰化の要件はほぼクリアしていると考えています。 ただ、家族構成が複雑なため、必要書類の取得に不安があります。私の母は未婚で姉を出産し(父親は姉と付き合いなし)、その後、一人目の夫との間に私を出産、さらに二人目の夫との間に弟を出産しました。現在も母とその二人目の夫は婚姻関係にあります。
④相談内容: この複雑な家族関係の場合、帰化申請に必要となる韓国の「除籍謄本」は、「家族関係証明書」を起点に、遡って一つ一つ取得していくという認識でよいでしょうか?
ジェムさん、この度はご相談いただきありがとうございます。日本でのご生活が長く、永住ビザもお持ちとのこと、帰化申請に向けて素晴らしい状況ですね。複雑な家族関係を背景とする本国書類の取得について、ご不安なことと存じます。この点は、帰化申請において非常に重要なポイントですので、詳しく解説させていただきます。
結論から申し上げますと、その認識で間違いありません。各登録基準値(日本でいう本籍地)や其々の戸主(日本でいう戸籍筆頭者)の正確な情報がわかっていない場合、戸籍に記載されている情報を頼りに少しづつ、順番に取得していくことにならざるを得ません。
韓国の帰化申請では、申請者の出生から現在に至るまでの身分事項を証明する書類を網羅的に提出する必要があります。ご相談のケースのように、家族関係が複雑な場合、一つの書類だけでは全ての関係性を証明できないため、複数の書類を組み合わせて時系列で整理していくことが不可欠です。
韓国の戸籍制度は、2008年1月1日に「家族関係登録制度」に移行しました。このため、2007年12月31日以前の身分事項を証明するためには、「除籍謄本」が必要となり、2008年1月1日以降の身分事項を証明するためには、「家族関係証明書」や「婚姻関係証明書」などの各種証明書が必要となります。
したがって、ジェムさんの場合、以下の手順で書類を遡って取得していくことになります。
この手順を踏むことで、出生から現在に至るまでの家族関係を漏れなく証明することができます。
ジェムさんのご家族のケースでは、特に以下の点に注意する必要があります。
韓国の本国書類の取得は、以下の方法で可能です。
アドバイスとして、 ジェムさんのように家族関係が複雑な場合、ご自身で全ての書類を漏れなく取得するのは非常に困難な場合があります。書類に一つでも不備があると、審査が大幅に遅れたり、不許可の原因になったりする可能性があります。
したがって、韓国の行政書士や弁護士など、本国書類の取得に精通した専門家に依頼することを強くお勧めします。専門家は、ジェムさんの家族構成を正確に把握し、必要な書類を網羅的にリストアップし、スムーズに取得するお手伝いをさせていただきます。
ジェムさん、複雑な家族関係の場合、帰化申請に必要な本国書類は、「家族関係証明書」を起点に、過去に遡って複数の「除籍謄本」などを取得していく必要があります。
特に、母親の婚姻歴や、それぞれの子供の父親が異なるという事実を、客観的な書類で証明することが重要です。
【ポイントになる戸籍関係書類】
私たち行政書士も、このような複雑なケースの帰化申請を数多くサポートしておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。ジェムさんが日本国籍を取得できるよう、全力でサポートさせていただきます。