①相談種別:ビザ
②申請種別:変更
③状況概要: はじめまして、行政書士の先生。私はベトナム国籍のグエン・フン(25歳)と申します。現在、日本で就労しており、「技術・人文知識・国際業務」ビザを持っています。この度、別の会社への転職が決まり、今度は経理業務を担当することになりました。 私の学歴は、現地で高校を卒業した後、日本に来て日本語学校に通い、その後、日本のビジネス専門学校の国際ビジネス科を卒業しました。専門学校では、簿記、経営学、人事労務管理、貿易事務など、ビジネス全般について幅広く学びました。 転職先の企業から、私の「技術・人文知識・国際業務」ビザで経理職として雇うことに問題がないかの確認と、所属機関変更の届出について相談を受けました。転職先での具体的な勤務内容は、決算処理、予算管理、アルバイトスタッフのシフトのデータ入力、日々の売上のPOSデータのチェック及びエクセルの入力、会計ソフトへの入力などです。
④質問: この学歴で、決算処理や予算管理といった専門業務を含む経理業務を行う場合、「技術・人文知識・国際業務」ビザとして問題はないでしょうか?
グエンさん、この度は転職おめでとうございます!新しい職場での経理業務、大変期待されていることと存じます。現在お持ちの「技術・人文知識・国際業務」ビザでの経理職への変更、そして学歴と業務内容の関連性について、よくいただくご質問ですので、詳しく解説させていただきます。
結論から申し上げますと、グエンさんの学歴で経理業務を行うことは、十分に「技術・人文知識・国際業務」ビザの要件を満たす可能性があります。
「技術・人文知識・国際業務」ビザは、大学や専門学校で習得した専門的な知識や技術を活かして行う業務が対象となります。単に高校を卒業しただけでは認められない業務がほとんどですが、グエンさんの場合は、以下の点が有利に働きます。
重要なのは、学歴で習得した知識が、これから従事する経理業務にどのように関連し、どのように活かされるのかを具体的に説明することです。専門学校での履修科目が経理業務の専門性を裏付ける根拠となります。
ご質問の通り、経理業務には単純なデータ入力作業も含まれることがありますが、「決算処理」や「予算管理」といった専門性の高い業務も行うのであれば、「技術・人文知識・国際業務」ビザとして問題ありません。
「技術・人文知識・国際業務」ビザは、その名称の通り「専門的・技術的な知識」を必要とする業務を対象とします。単なる単純作業や定型的な事務作業のみでは、このビザの対象とはなりません。
しかし、以下の点がクリアできれば、許可される可能性は十分あります。
グエンさんの学歴と、転職先での経理業務の内容(特に決算処理や予算管理といった専門業務)から判断すると、「技術・人文知識・国際業務」ビザへの変更は十分に可能性が高いと考えられます。
重要なのは、学歴で培った簿記や経営学の知識が、新しい職場でどのように活かされ、それが会社にとってどのような貢献になるのかを、具体的な業務内容と関連付けて、入管に明確に説明することです。単純なデータ入力業務が含まれていても、より専門的な業務が主要であると示せれば問題ありません。
ご不安な点や、書類作成についてご不明な点がございましたら、私たち行政書士のような入管手続きの専門家にご相談ください。グエンさんの新しいキャリアを日本でスムーズにスタートできるよう、精一杯サポートさせていただきます。