就労ビザFAQ

就労ビザ

転職に伴う高度専門職の変更申請時、保険料などが未納の場合、どう対処すべき?

  • 2月 6 2026
  • FESO

質問内容)

① 相談種別: ビザ・公的義務の履行

② 申請種別: 在留資格変更許可申請(高度専門職1号から別の高度専門職1号へ)

③ 状況概要: インド国籍の友人Aさんについての相談です。Aさんは現在「高度専門職1号」ですが、B社への転職のため変更申請を予定しています。前職が「個人事業主(業務委託)」扱いだったため、会社による社会保険の天引きがなく、国民年金・国民健康保険がすべて未納の状態であることが判明しました。本人は「会社がすべて納めている」と勘違いしていたようです。

④ 質問:

この状況での対処法は、「未納分をすべて直ちに納付し、遅延した理由と謝罪を記した説明文を添えて、入管の判断を待つ」という方法しかないのでしょうか?

 

行政書士からの回答とアドバイス)

ご友人A様の状況、非常に深刻かつ注意が必要なケースです。高度専門職は他のビザよりも「公的義務の履行」が厳格にチェックされる傾向があります。

結論から申し上げますと、「未納分の全額納付」と「詳細な理由書の提出」は必須ですが、それだけで必ず許可されるとは限らない厳しい審査になることを覚悟しなければなりません。

 

1. 「高度専門職」における年金・保険の重要性

高度専門職は、日本の国益に資する人材として優遇措置を受ける資格です。そのため、国民の義務である「納税・年金・保険」の未納には、一般的な就労ビザ以上に厳しい目が向けられます。

  • 変更申請のハードル: 所属機関が変わる際の「変更申請」では、改めてポイント計算とともに素行(公的義務)が審査されます。未納がある状態での申請は、原則として不許可リスクが極めて高いです。

 

2. 今すぐ取るべき「最善の対処法」

ご質問にある通り、基本的には「全納+説明」が唯一の道ですが、その質が問われます。

  1. 1.即時の全額納付: まずは未納分を1日も早くすべて支払ってください。領収書のコピーは申請時の必須資料となります。
  2. 2.理由書の作成(「知らなかった」だけでは不十分): 「システムの誤解」は理由の一つにはなりますが、入管からは「日本で高度な活動をする者が、自身の在留に関わる基本的なルールを確認しなかった」という過失を問われます。
    • 以前の雇用形態(個人事業主)と現在の状況の整理。
    • なぜ勘違いが起きたのかの論理的な説明。
    • 今後は二度と遅延させないための具体的な再発防止策(口座振替の設定など)。
  3. 3.社会保険完備の環境へ移行: 転職先のB社で「厚生年金・健康保険」に加入するのであれば、今後は給与天引きになり未納リスクがなくなることを強調してください。

 

3. 入管の判断(ジャッジ)の分かれ目

入管が「今回に限り許可」を出すかどうかのポイントは以下の通りです。

  • 未納の期間と金額: 数ヶ月分なのか数年分なのか。
  • 自発的な納付か指摘後の納付か: 変更申請を出す「前」に、自ら気づいて完納していることは、審査において最低限の誠実さを示す材料になります。
  • ポイントの高さ: 他の項目で圧倒的な高ポイントがある場合、総合的な判断で救済される可能性はゼロではありません。

 

4. 行政書士からのメッセージ

ご友人には、「全額払えば大丈夫」と楽観視せず、現在の状況は「在留資格を失う一歩手前」であるという危機感を持ってもらう必要があります。

もし今回の変更申請が不許可になった場合、リカバリーには数年単位の「適正な納付実績」が必要になることもあります。まずは一刻も早く完納し、実績を作ることが先決です。

 

※ 本記事は2026年時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。



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