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ポイントがギリギリ70点。不許可リスクを避けるため「技人国」の更新を優先すべき?

  • 2月 16 2026
  • FESO

質問内容)

① 相談種別: ビザ・採用実務

② 申請種別: 在留資格変更許可申請(技人国から高度専門職)

③ 状況概要: 外資系企業の東京オフィスで人事を担当している宮田と申します。4月1日付で採用予定のカナダ人転職者について。本人が「高度専門職」への変更を強く希望していますが、在留期限が今年7月に迫っています。社内計算ではポイントが70点と、合格ラインぎりぎりの状態です。

④ 質問:

ポイントが70点ちょうどで不許可になるリスクが懸念されます。まずは現在の「技術・人文知識・国際業務(技人国)」のまま更新申請を行い、在留期間を確保してから「高度専門職」へ変更する流れの方が安全でしょうか?

 

行政書士からの回答)

宮田様、ご相談ありがとうございます。4月入社を控えた優秀な人材の確保、人事担当者様としては非常に神経を使うタイミングですね。

結論から申し上げますと、「確実に4月1日から就労を開始してもらう」ことを最優先にするならば、まずは「技人国」での変更(所属機関の変更を伴う更新)を先行させるのが、実務上最もリスクが低い選択です。

 

1. 「70点ギリギリ」で直接申請するリスク

ポイント計算が70点ぴったりである場合、入管の審査官と「ポイントの解釈」で食い違いが生じると、即座に不許可となります。

  • 解釈のズレ: 大学の専攻と職務内容の関連性や、前職の職歴証明書の記載内容、あるいは「ボーナスを含めた年収見込み」の算入可否などで、5点でも減点されれば65点となり、許可は下りません。
  • 不許可時のダメージ: 7月に在留期限が迫っている中で不許可になると、再申請の準備中に期限が切れてしまう「オーバーステイ」のリスクや、本人の精神的・経済的な動揺を招くことになります。

 

2. 「技人国」の更新を先行させるメリット

現在の「技人国」のまま、転職後の会社を所属機関として更新申請(または就労資格証明書の取得)を行うメリットは以下の通りです。

  • 審査の確実性: 高度専門職のような厳しいポイント審査がないため、業務内容に問題がなければスムーズに許可されます。
  • 在留期間の確保: まず「技人国」で1年〜5年の期間を確保してしまえば、その後いつでも(例えば入社から数ヶ月経って年収実績が確定してから)落ち着いて「高度専門職」へ挑戦できます。
  • 4月からの就労: 申請が受理されていれば、結果待ちの状態でも「特例期間」により4月1日から問題なく就労を開始できます。

 

3. 宮田様への具体的なアドバイス

  • 「ダブル申請」の検討: 制度上、技人国の更新と高度専門職の変更を同時に出すことはできません。まずは「技人国」で確実に在留資格を維持する基盤を作ることが先決です。
  • 本人への説明: 高度専門職は「5年」の在留期間が確約されるなど本人へのメリットも大きいですが、「もし不許可になれば日本にいられなくなるリスクがある」ことを伝え、まずは安全に「技人国」でスタートを切る合意を得てください。
  • 実績作り後の申請: 入社後に昇給があったり、資格を取得したりしてポイントに余裕(75点〜80点など)ができてから高度専門職へ切り替える方が、審査の通りやすさは格段に上がります。

 

4. 行政書士からのメッセージ

人事の宮田様としては、「不許可による採用キャンセル」という最悪の事態を避けるのが第一任務かと思います。70点という「ボーダーライン」は、ポイントの証明方法や提出資料の精度によっては審査官の裁量などの影響を受ける可能性もあり、追加資料の提出要求やその内容など、審査期間が長期化するリスクを秘めた数字です。

「急がば回れ」の精神で、まずは確実に就労可能な「技人国」の手続きを進めることを強く推奨いたします。

 

※ 本記事は2026年時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。



 

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