① 相談種別: 就労ビザ(興行から他資格へ)
② 申請種別: 在留資格変更許可申請
③ 状況概要: モンゴル国籍のバヤルと申します。日本で大相撲の力士として活動してきましたが、この度引退いたしました。すでに相撲協会を通じて在留カードを返却しており、現在はパスポートに「特定活動(出国準備期間・30日)」のシールが貼られている状態です。
④ 質問内容: 現在付与されている「30日間の出国準備期間」の間は、もう他の在留資格への変更申請などはできないと考えるべきでしょうか?それとも、この期間内であれば日本に留まるための新しい申請行為を行ってもよいのでしょうか?
バヤル様、長年の土俵でのご活躍、本当にお疲れ様でした。日本の文化である相撲を支えてくださったことに敬意を表します。引退後のセカンドキャリアについて、非常に重要な局面ですね。
結論から申し上げますと、出国準備期間(特定活動・30日)であっても、他の在留資格への「変更申請」を行うこと自体は法的に可能です。ただし、実務上のハードルは非常に高く、慎重かつ迅速な対応が求められます。
以下に、現在の状況の整理と、これから取るべき具体的なアクションを詳しく解説します。
まず、現在バヤル様のパスポートに貼られている「特定活動(30日)」がどのような状態かを正しく理解しましょう。
通常、力士の方が引退されると、所属していた相撲協会が「興行」ビザの活動終了を報告し、入管から「日本を離れるための準備期間」として30日間の猶予が与えられます。
出国準備期間からの変更申請は、入管から見れば「一度帰国すると決まったはずなのに、なぜ今になって心変わりしたのか?」という厳しい目で見られます。そのため、単なる申請書類の提出だけでなく、「やむを得ない事情」や「日本に留まる強い合理性」を疎明(説明)しなければなりません。
具体的に考えられるケースは以下の通りです。
引退後、日本国内の企業(例:モンゴルとの貿易会社、相撲経験を活かした指導者、飲食店の経営管理など)から内定を得ている場合です。
既に日本人の婚約者がおり、このタイミングで入籍・同居をスタートさせる場合です。
例えば、日本での就職活動を継続するためのビザなど、特定のカテゴリーへの移行です。
バヤル様が「日本に居続けたい」と願う場合、無理に30日以内の変更を狙うよりも、実務上は以下の流れが最も確実で、後の審査に悪影響を与えない方法となることが多いです。
もし、どうしてもこの30日以内に申請を行いたい場合は、以下の条件が揃っているか確認してください。
バヤル様、力士として日本に貢献された実績は、審査において「素行が善良である」という面でプラスに働く要素ではあります。しかし、入管の手続きは非常に形式的です。「30日」という時計は、一度も止まることなく進んでいきます。
「申請行為を行ってもよいか」という問いへの答えは「YES」ですが、その成功率は「準備状況に強く依存する」というのが実態です。もし現在、具体的な就職先や結婚の予定がない状態で「ただ日本にいたいから」と申請を出すのは、不法残留(オーバーステイ)のリスクを高めるだけであり、お勧めできません。
一度モンゴルに帰り、誇りを持って次のステップの準備をするのか。あるいは、奇跡的なスピードで書類を揃えて勝負に出るのか。
まずは、「次に何のビザを取りたいのか」を明確にし、そのための書類が「今すぐ」手元に揃うのかを確認してください。時間がありませんので、今日、明日のうちに信頼できる行政書士へ相談し、具体的なスケジュールを引くことを強く推奨します。
バヤル様の第二の人生が、日本であれモンゴルであれ、素晴らしいものになるよう応援しております。
※ 本記事は2026年4月時点の情報に基づいて作成されています。最新の入管法運用指針については、必ず出入国在留管理庁の告示または専門家にご確認ください。