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自動車整備士の就労ビザ更新。在留期間「1年」から「3年」へ伸ばすための追加資料と実務上の注意点

作成者: FESO|Jun 23, 2026 8:34:38 AM

「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の在留資格で自動車整備士として働いている外国人の方の中には、毎年のようにビザの更新があり、在留期間がいつも「1年」しか出ないことに悩んでいる方が少なくありません。

「どうすれば3年や5年の長期ビザがもらえるのだろう…」 「整備主任者に選任されていれば、在留期間は伸びるのだろうか」

このような疑問を持つ方に向けて、日本語学校・短大を卒業し、現在は同一の勤務先(カテゴリー2)で5年目を迎えたネパール国籍の自動車整備士・スバ様の具体的な相談事例をベースに、就労ビザの更新で在留期間を「3年」へ引き上げるための確実な構成と、追加すべき客観的資料について、入管実務の事実に基づき詳しく解説します。

ご相談内容

  • 在留資格: 技術・人文知識・国際業務(自動車整備士)
  • 申請種別: 在留期間更新許可申請
  • 相談者: スバ様(ネパール国籍)
  • 現在の状況: 日本の日本語学校、および2年制の短期大学を卒業後、2021年から現在の会社(自動車整備・販売業)で就労。これまでの在留期間は毎回「1年」。
  • 勤務先の規模: カテゴリー2(法定調書合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上の企業)

スバ様からのご質問

昨年7月の更新時に、入管の窓口で「1年以上の期間にならないか」と確認した際、「整備主任者等の資格があれば、1年以上になる可能性がある」との返答を得ました。「2級自動車整備士資格」を経て、その後、昨年8月に「整備主任者」の要件を満たし、正式に業務に従事しています。

過去に交通違反や税金・社会保険の滞納などは一切ありません。また、社内で「ベストエンジニア」の表彰を受けた実績もあります。

今回の更新にあたり、勤務先が作成する理由書には「長期的な視点で当社に必要な人材であり、1年を超える期間を許可いただきたい」と記載してもらう予定です。1年超(3年など)の在留期間を確実に獲得するために、追加で準備すべき客観的な証明資料や、実務上の注意点があれば教えてください。

 

行政書士からの回答)

 複数年(3年など)が許可される可能性は十分にあります!ただし「総合評価」である点に留意を 

結論から申し上げますと、スバ様の今回の更新において、複数年の在留期間が許可される可能性は十分にあります。

入管庁のホームページ内で公表されている「許可・不許可事例」によれば、技人国ビザで自動車整備士として働く外国人の理想的なキャリアアッププランとして、以下の流れが望ましいとされています。

  • 採用後3年以内に「2級自動車整備士資格」を取得すること
  • その後3年以内に「整備主任者」として業務に従事すること

スバ様はこの入管庁が求める「理想的なキャリアプラン」を完全にクリアしているかどうかが最も重要です。さらに企業から「ベストエンジニア」として高い評価を受けているとのことですので、これらの事実を裏付ける疎明資料(証明書類)をしっかり提出することで、入管からの評価は高まります。

ただし、注意しなければならないのは、在留期間は資格や実績だけで自動的に決まるものではないという点です。 ビザの期間は、「会社の安定性(カテゴリー2)」「具体的な職務内容(現業ではなく技人国に該当する業務か)」「勤続年数(5年目)」などを含めた総合評価によって判断されます。そのため、「条件を満たしているから必ず複数年になる」と断定することはできない点にはご留意ください。

 

1.  在留期間「3年」の可能性を高めるための追加立証資料 

会社が作成する理由書だけでなく、入管庁のガイドラインに沿った以下の客観的な証拠をセットで提出することが、実務上極めて効果的です。

① 2級自動車整備士資格および整備主任者としての選任証明

入管庁のキャリアプランを満たしていることを示すため、「2級自動車整備士」の合格証書のコピー、および会社で正式に「整備主任者」として選任され、業務に従事していることが分かる辞令や選任届出の控え等を添付します。

  • 採用後3年以内に「2級自動車整備士資格」を取得すること
  • その後3年以内に「整備主任者」として業務に従事すること

が反映されたキャリアプランを示し、現在の進捗に関して詳細な説明をします。プラン通りに順調にキャリアアップしていることを示すことが重要になります。

② 社内表彰(ベストエンジニア)の賞状の写し

会社から「ベストエンジニア」として表彰された実績は、単に技術があるだけでなく、勤務先において高く評価されている優秀な人材であるという強い裏付けになります。賞状のコピーを添付してください。

③ 【実務プラスアルファ】「業務量の安定性」を説明する資料

複数年(3年など)のビザを出すということは、入管に対して「この会社には、今後3年間、この外国人に技人国ビザに該当する高度な業務(故障診断やフロント業務、工程管理など)を安定して与え続けられるだけの仕事量がある」ということを納得させる必要があります。 そのため、会社の「直近の決算書」に加え、会社全体の自動車整備の受注実績や、スバ様が担当する高度業務の安定性を理由書で補足説明することが非常に有効です。

 

2. 就労ビザ更新申請時の実務上の注意点  

■ 希望する在留期間の欄には必ず「3年」と記載する


申請書(申請人用、所属機関用の両方)には、「希望する在留期間」を記入する欄があります。ここに「1年」と書いてしまったり、空欄のままにしておくと、入管側で「本人が1年を希望している」とみなされてそのまま1年ビザが出てしまうことがあります。複数年を希望する場合は、必ず明確に「3年」(または5年)と記入して意思表示をしてください。

 

3.  実績を正しく書類に落とし込み、総合評価に備えましょう 

これまでは毎年ビザの更新手続きがあり、精神的にも負担があったかと思います。しかし、スバ様が日本で真面目に働き、入管庁のガイドラインに沿った形でステップアップし、国家資格や整備主任者の立場、そしてベストエンジニアの評価を獲得してきた事実は、複数年ビザを勝ち取るための最大の強みです。

ビザの期間は会社や職務を含めた「総合評価」となるため絶対の保証はありませんが、今回ご紹介した「実績の証明」と「業務量の安定性」の資料を丁寧に揃えて申請すれば、念願の在留期間「3年」に手が届く可能性は十分にあります。

適切な書類構成で今回の更新申請に臨み、長期ビザを獲得して、将来の永住申請など次のステップへ繋げていきましょう。

※ 本記事は2026年6月時点の出入国在留管理庁の審査要領および「許可・不許可事例」のガイドラインに基づいて作成されています。個々の企業の財務状況や職務実態によって最終的な判断は入管に委ねられます。