就労ビザFAQ

就労ビザ

AI研究開発のプロが狙う「高度専門職」ビザとは?

  • 4月 24 2025
  • FESO

質問内容)

①相談種別:高度専門職ビザについて

②申請種別:新規申請

③状況概要: お世話になります。私はインド国籍の45歳の男性、ラヴィ・クマールと申します。インドの大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得し、IT分野で15年以上の研究開発経験があります。日本の大手IT企業から、AI研究開発のプロジェクトリーダーとして採用内定をいただきました。

④質問: 高度な専門知識や技術を持つ外国人が取得できる「高度専門職」というビザがあると聞いたのですが、私は該当しますでしょうか?また、どのようなメリットがありますか?

 

 

 

 回答)

ラヴィ・クマールさん、インドでの博士号取得と15年以上のIT分野での研究開発経験、そして日本の大手IT企業からのAI研究開発プロジェクトリーダーとしての採用内定、誠におめでとうございます。

お問い合わせの「高度専門職」ビザについてですが、ラヴィさんのご経歴から判断すると、高度専門職ビザ(「高度専門職1号(イ)」または「高度専門職1号(ロ)」)に該当する可能性が非常に高いと言えます。

高度専門職ビザとは:

高度専門職ビザは、高度な専門知識や技術、または経営・管理能力を持つ外国人が、日本で活躍することを促進するために設けられた在留資格です。ポイント制が導入されており、学歴、職務経験、年収、日本語能力、研究実績など、様々な項目を点数化し、合計点が一定の基準(70点以上、または80点以上)を満たす場合に許可されます。

ラヴィさんの該当性について:

ラヴィさんの場合、以下の点で高いポイントが期待できます。

  • 学歴: コンピューターサイエンスの博士号は、非常に高い学歴として評価されます。
  • 職務経験: 15年以上のIT分野での研究開発経験は、長期の職務経験として高得点につながります。
  • 年収: 大手IT企業からのプロジェクトリーダーとしての採用内定ですので、多くの場合、高度専門職の年収要件を満たす可能性が高いです。
  • 研究実績: 研究開発経験年数によっては、研究実績の項目でも加点される可能性があります。

これらの要素を総合的に考慮すると、ラヴィさんは高度専門職ビザの基準点を十分に満たす可能性が高いと考えられます。

高度専門職ビザのメリット:

高度専門職ビザを取得すると、通常の就労ビザと比較して、以下のような多くのメリットがあります。

  1. 複合的な在留活動: 通常の就労ビザでは認められない、複数の在留資格に該当する活動を組み合わせて行うことができます(例:研究開発と経営管理)。
  2. 在留期間「5年」: 通常の就労ビザの在留期間は最長5年ですが、高度専門職ビザも原則として5年の在留期間が付与されます。
  3. 永住許可要件の緩和: 通常、永住許可を得るためには日本に10年以上在留する必要がありますが、高度専門職ビザの場合は、70点以上で3年以上80点以上で1年以上の在留で永住許可申請が可能になります。これは大きなメリットです。
  4. 配偶者の就労: 高度専門職者の配偶者は、「家族滞在」の在留資格で滞在する場合でも、一定の条件を満たせば就労活動が認められます(学歴・職歴などの要件を満たす必要あり)。
  5. 親の帯同: 一定の条件の下で、高度専門職者の親を日本に呼び寄せ、一緒に生活することができます(扶養を受ける親が7歳未満の子を養育する場合や、病気などで日常の介護を必要とする場合に限られます)。
  6. 家事使用人の雇用: 一定の条件の下で、家事使用人を海外から呼び寄せることができます。
  7. 入国・在留手続きの優先的処理: 高度専門職ビザの申請や更新などの手続きは、一般的に優先的に処理されます。

申請の手続き:

高度専門職ビザの申請は、原則として日本に入国する前に行う「在留資格認定証明書交付申請」となります。日本の大手IT企業が、ラヴィさんの代理人として申請を行うことも可能です。

申請には、学歴証明書、職務経歴証明書、雇用契約書、年収を証明する書類、ポイント計算表など、多くの書類が必要になります。

今後のステップ:

  1. 採用企業との連携: まずは、採用内定先のIT企業の人事担当者と連携を取り、高度専門職ビザの申請について相談してください。企業側で必要な書類を準備したり、申請をサポートしてくれる場合があります。
  2. 必要書類の準備: ご自身の学歴や職務経験などを証明する書類を収集してください。
  3. ポイント計算: ご自身の状況に合わせて、高度専門職ビザのポイント計算を行い、70点以上になるかどうかを確認してください。出入国在留管理庁のウェブサイトでポイント計算シートが提供されています。
  4. 在留資格認定証明書交付申請: 必要書類が揃ったら、入国管理局に申請を行います。

ラヴィさんの素晴らしいご経歴であれば、高度専門職ビザの取得は十分に可能です。このビザを取得することで、日本での生活やキャリア形成において、多くのメリットを享受できるでしょう。

もし、申請手続きについてご不明な点や不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

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