
質問内容)
①相談種別:ビザ
②申請種別:定住
③状況概要: 私は日系3世のペルー人、ジュリエット(28歳)です。夫も同じく日系3世のペルー人で、私たち夫婦は共に定住ビザを持って日本で暮らしています。結婚して数年が経ち、そろそろ子供が欲しいと考えています。 そこで不安なのが、生まれてくる子供(私たちにとっては日系4世)のビザのことです。私たちは日本で長く暮らしていきたいので、子供にも安心して日本で生活できる在留資格を取得させてあげたいと思っています。
④質問: 私たち日系3世夫婦に生まれてくる子供は、日本で定住ビザを取得できますか?もし取得できる場合、どのような手続きが必要になりますか?
行政書士からの回答)
ジュリエットさん、ご相談ありがとうございます。日系3世のご夫婦に生まれるお子様(日系4世)の定住ビザについてですね。このご質問は、日系人の方々からよく寄せられるものです。ご不安なことと存じますので、詳しく解説させていただきます。
1. 日系3世夫婦に生まれた日系4世のお子様の在留資格について
結論から申し上げますと、ジュリエットさんご夫婦に日本で生まれたお子様は、定住ビザを取得できる可能性が非常に高いです。
日本の入管法では、定住ビザは、法務大臣が特別な理由を考慮して、日本での長期的な居住を認める在留資格です。日系4世のお子様が定住ビザを取得できる根拠としては、主に以下の2つのパターンが考えられます。
- 1.「定住者の子」としての定住ビザ:
- ジュリエットさんご夫婦が定住ビザを保有している場合、お子様は「定住者の子」として定住ビザを申請することができます。
- この場合、両親が定住者として日本で安定した生活を送っていること、そしてお子様の扶養能力があることが重要な要件となります。
- 2.「定住者」としての定住ビザ(日系人としての特例):
- 法律上の明確な規定ではありませんが、日系人として日本と特別な縁故があることを考慮され、日系4世のお子様が定住ビザを取得できるケースも存在します。
どちらのケースでも、ご両親が日本で安定した生計を立てていることが最も重要なポイントとなります。
2. 申請手続きと必要書類
お子様の定住ビザを申請する場合、以下の手続きが必要となります。
- 出生届の提出: お子様が生まれたら、まずは居住地の市区町村役場に出生届を提出します。
- 在留資格取得許可申請: 出生届を提出後、お子様の出生日から30日以内に、ご両親の居住地を管轄する地方出入国在留管理局に「在留資格取得許可申請」を行います。
申請に必要な書類は、一般的に以下のようなものが挙げられます。
- 在留資格取得許可申請書
- お子様のパスポート(または旅券に準ずる証明書)
- 出生証明書(市区町村役場で発行されたもの)
- ご両親(ジュリエットさんとご主人)の在留カード、パスポートのコピー
- ご両親の戸籍謄本または結婚証明書(親子関係を証明するもの)
- ご両親の生計維持能力を証明する書類(直近の納税証明書、課税証明書、在職証明書など)
- ご両親の住民票
※必要書類は個別の状況や法改正によって変更される場合がありますので、必ず申請前に管轄の入国管理局で最新の情報を確認してください。
3. 申請のポイントと注意点
お子様の定住ビザ申請をスムーズに進めるために、以下の点に注意してください。
- 安定した生計の証明: ご夫婦が共に安定した収入を得ており、お子様を十分に扶養できるだけの経済力があることを証明することが不可欠です。過去数年分の収入証明書(納税証明書や課税証明書)をしっかりと準備しましょう。
- 日本での生活基盤: ご夫婦が日本に安定した住居を確保しており、今後も日本で生活を継続する意思があることを示しましょう。
- 法令遵守: ご夫婦がこれまでの日本での在留期間中、交通違反や納税遅延などの法令違反がないことが前提となります。
- 申請時期: お子様の出生から30日以内に申請を行う必要があるため、ご出産後は速やかに手続きを進める必要があります。
まとめとジュリエットさんへのアドバイス
ジュリエットさん、日系3世のご夫婦に日本で生まれたお子様が、定住ビザを取得できる可能性は十分にあります。ご夫婦が日本で安定した生活を送っていることが、お子様のビザ取得における最大の強みとなります。
ご出産後は大変な時期かと存じますが、出生届の提出から在留資格取得許可申請まで、期限内に手続きを完了させることが重要です。
ご不安な点があれば、私たち行政書士のような入管手続きの専門家にご相談ください。ジュリエットさんご家族が安心して日本で暮らせるよう、全力でサポートさせていただきます。