
質問内容)
①相談種別: 定住者の配偶者
②申請種別: 新規申請
③状況概要: コロンビア人のアレハンドラです。日本の大学院で建築を勉強しています。日系3世ブラジル人と結婚することになりました。
④質問: 定住者の配偶者として定住ビザは申請できますか?
回答)
アレハンドラさん、ご結婚おめでとうございます!そして定住ビザに関するご相談、ありがとうございます。日本の大学院で建築を勉強されているとのこと、素晴らしいですね。日系3世のブラジル人の方とのご結婚を機に、定住ビザの取得をご検討されている状況、承知いたしました。
ご質問の「定住者の配偶者として定住ビザは申請できますか?」という点について、結論から申し上げますと、はい、定住者の配偶者として「定住者」の在留資格を申請することは可能です。
ただし、いくつかの重要なポイントがありますので、詳しく解説させていただきます。
「定住者」の在留資格とは?
まず、「定住者」の在留資格についてご説明します。 「定住者」は、法務大臣が特別な理由を考慮して日本での居住を認める在留資格であり、特定の在留資格のいずれにも該当しない外国人で、かつ、以下のいずれかに該当する方に許可されることが多いです。
- 日系人(2世、3世)
- 日系人の配偶者や子
- 難民条約上の難民
- その他の特別な事情を抱える方(例:日本の小学校・中学校・高校を卒業した中国残留邦人の養子、その配偶者など)
アレハンドラさんの婚約者である日系3世ブラジル人の方は、この「定住者」の在留資格をお持ち、または取得可能な立場にあると考えられます。
「定住者の配偶者」としての申請について
「定住者の配偶者」として「定住者」の在留資格を申請する場合、以下の点が重要になります。
- 婚姻の信憑性(真実性):
- お二人の婚姻が、日本での生活を目的としたものではなく、真に夫婦としての共同生活を営む意思に基づくものであることが審査されます。
- 具体的には、出会いの経緯、交際期間、結婚に至るまでの状況、同居の有無、今後の生活設計などを詳細に説明する必要があります。
- 偽装結婚でないことを証明するために、写真やコミュニケーションの履歴、共通の友人の証言なども有効な場合があります。
- 配偶者(日系3世の方)の「定住者」としての安定性:
- あなたの配偶者となる方が、日本において「定住者」として安定した生活基盤を持っていることが重要です。
- 具体的には、安定した収入(就労状況)、納税義務の履行、社会保険の加入状況、日本での居住状況などが審査の対象となります。
- 配偶者となる方が、経済的にあなたを扶養できる能力があるかどうかも見られます。
- 申請者(アレハンドラさん)の日本での生活状況:
- アレハンドラさんが現在「留学」ビザで日本の大学に在学中とのことですが、結婚後も学業を継続する意思があるか、卒業後の進路をどう考えているかなども考慮される可能性があります。
- 日本語能力や日本での生活への適応度も、プラスの要素となり得ます。
申請のタイミングと考慮事項
アレハンドラさんの現在の在留資格は「留学」とのことですので、結婚後に「定住者」への在留資格変更許可申請を行うことになります。
- 申請は婚姻成立後: 定住者の配偶者として申請するためには、まず婚姻が法的に成立している必要があります。日本方式で結婚手続きを進めるのか、母国方式で進めるのか、事前に確認し、必要書類を準備してください。
- 適切な書類の準備: 婚姻の事実を証明する書類(婚姻届受理証明書、婚姻証明書など)、配偶者の「定住者」としての安定性を証明する書類(住民票、課税証明書、納税証明書、在職証明書など)、そしてお二人の関係性を証明する資料など、多岐にわたる書類が必要になります。
- 学業との両立: 定住者の在留資格は、基本的に就労活動に制限がありませんが、学業との両立を希望される場合は、その計画も明確にしておくことが望ましいでしょう。
行政書士からのアドバイス
日系3世の配偶者としての定住者ビザ申請は、一般的な日本人配偶者ビザとは異なる特殊な要件や審査のポイントがあります。特に、お二人の婚姻の信憑性を入管に納得してもらうための資料準備や、配偶者となる方の定住者としての安定性の証明は非常に重要です。
- 入管の審査は厳格: 「定住者」の在留資格は、法務大臣の裁量によって許可されるものであり、他の在留資格と比べて審査が厳格な場合があります。
- 個別具体的な状況把握: お二人の出会いから結婚に至るまでの詳細な経緯、現在の収入や今後の生活設計など、個別の状況を正確に把握し、それに応じた適切な書類を準備することが成功の鍵となります。
アレハンドラさんのご状況を詳しくお伺いし、最適な申請計画を立てるためにも、ぜひ一度、私たち行政書士にご相談ください。書類作成から入国管理局への申請手続きまで、親身にサポートさせていただきます。