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日本人配偶者も更新不許可を招く?2026年の厳格審査への対策

  • 3月 18 2026
  • FESO

日本人と結婚し、日本で生活している外国人の方にとって、母国での仕事や家族の事情で長期帰国が必要になることは珍しくありません。しかし、2026年現在の入管審査において、「年間の半分を海外で過ごす」というライフスタイルは、配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の更新において極めて高いリスクを伴います。これまでは問題なく更新できていたとしても、ある日突然、厳しい説明を求められることがあります。今回は、イタリア人男性の事例をもとに、長期出国が招く不許可リスクとその対策を解説します。

 

1. 相談事例:2回目まではOKだった更新が、なぜ3回目で「認められない」とされたのか

【相談事例の概要】

  • 申請者: イタリア人男性(日本人女性の配偶者)
  • 状況: イタリアでサマーホテルを経営しており、毎年6月から11月までの約半年間、イタリアに帰国して仕事をしていた。
  • 履歴: 過去2回は同じ状況で問題なく「1年」の更新が認められていた。
  • 今回: 更新申請時に長期不在の理由(疎明書)を求められ、正直に「イタリアでのホテル経営のため」と説明したが、入管からは「認められない」との判断。

なぜ過去は良くて、今回はダメなのか?

入管の審査官は、配偶者ビザの更新において「同居し、互いに協力し扶助し合って共同生活を送っているか」という実態を重視します。

2026年現在は、出入国記録と在留情報のデジタル連携が強化されており、以前は見逃されていた「5ヶ月〜6ヶ月の不在」が、システム上で明確なアラートとして捉えられます。数年間にわたって「年の半分を別々に暮らしている」状態が続くと、入管はこれを「日本での安定した婚姻生活」ではなく、「ビザ維持のための形式的な婚姻」ではないかと疑い始めます。

 

2. 入管に「認められない」とされる論理的な理由

事例の男性が「イタリアでのビジネスのため」という正当な理由を説明したにもかかわらず、なぜ認められなかったのでしょうか。そこには入管独特の判断基準があります。

  • 生活の本拠が日本にない: 年の半分をイタリアで過ごし、そこで収入を得ている場合、入管は「この方の生活の本拠はイタリアにある」と判断します。配偶者ビザはあくまで日本で暮らすための資格であり、海外を拠点に活動する方のためのものではありません。
  • 協力・扶助義務の欠如: 夫婦が半年間も離れて暮らすことが常態化している場合、民法上の「同居・協力・扶助」の義務が果たされていないとみなされ、在留資格の基礎となる「配偶者の活動」をしていないと判定されるリスクがあります。

 

3. 長期出国がある場合のリカバリー戦略

もし、どうしても仕事等で長期出国が必要な場合、単に「仕事をしていた」と事実を述べるだけでは不十分です。以下のポイントを論理的に立証しなければなりません。

  1. 1.日本での生活継続の意思: 日本にも生活拠点(家や財産)があり、海外滞在は一時的な職務に過ぎないことを証明する。
  2. 2.夫婦間のコミュニケーション: 離れている期間中、どのように連絡を取り合い、精神的・経済的な結びつきを維持していたか(通話記録や送金記録など)。
  3. 3.将来の居住計画: 将来的には日本に完全に拠点を移す計画がある、あるいは出国の頻度を減らす予定があるなどの改善策を提示する。

 

4. 2026年以降の申請者が知っておくべきこと

2026年6月より「特定在留カード(マイナンバー一体化)」の運用が始まると、居住実態や納税地、社会保険の加入状況がさらに透明化されます。日本に住民票を置いたまま長期間海外にいる場合、税金や保険料の支払い状況と滞在日数の矛盾も厳しくチェックされるようになります。

 

配偶者ビザは「日本で共に暮らすこと」が条件

「結婚しているのだから更新できて当たり前」という考えは、現在の審査基準では通用しません。特に、年間の合計出国日数が150日から180日を超える方は、次回の更新で必ず「理由」を問われると覚悟し、準備しておく必要があります。

Visa Lawyers Cafeの行政書士チームは、国際的なビジネスを展開するご夫婦や、遠距離での婚姻生活を余儀なくされている方のビザ更新・リカバリーに多くの実績があります。

「長期出国を指摘されてしまった」「更新ができるか不安だ」という方は、お気軽にご相談ください。