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“2028年10月の壁” - 経営管理ビザ「経過措置」の終了と、既存経営者が直面する現実

  • 1月 13 2026
  • FESO

これまで「資本金500万円」でビザを維持してきた方にとって、2025年の改正は驚きの内容だったはずです。しかし、国も「明日から3,000万円用意しろ」とは言いません。そこで設けられたのが3年間の経過措置です。

 

1. 「3年間の経過措置」の正体とは?

2025年10月16日の施行日より前に、すでに「経営・管理」ビザを取得していた、または申請を受理されていた方には、以下のルールが適用されます。

  • いつまで?2028年10月16日まで。
  • 更新はどうなる?:この日までの更新申請であれば、改正後の新基準(3,000万円・1名雇用など)を完全に満たしていなくても、直ちに不許可にはなりません。
  • 審査のポイント:現在の経営状況が良好か、納税義務を果たしているか、そして「将来的に新基準を達成する見込みがあるか」が総合的に判断されます。

 

2. 「見込み」があればOK……でも、油断は禁物!

「2028年までは今のままで大丈夫」と考えるのは危険です。経過措置期間中の更新申請では、入管から「新基準に適合するためのロードマップ(工程表)」や、専門家(中小企業診断士や税理士など)の評価書を求められるケースが増えています。

単に「頑張ります」という言葉ではなく、以下のような具体的な計画が審査対象になります。

  • 資金計画:利益をどう積み上げ、どのタイミングで増資を行うか。
  • 採用計画:いつ、どのような職種で日本人・永住者等の常勤職員を雇うか。
  • 日本語習得:経営者本人が日本語能力(B2相当)をいつまでにクリアするか。

 

3. 2028年10月17日以降、何が起きるのか?

この日以降の更新申請では、原則として例外なく「新基準」が適用されます。

2028年10月17日以降の更新時に、もし以下の状態であれば、更新不許可(=日本で経営を続けられなくなる)のリスクが極めて高いといえます。

  1. 1.資本金・出資総額が3,000万円に達していない
  2. 2.日本人または永住者等の常勤職員を1名以上雇用していない(※1)
  3. 3.日本語能力要件を満たす者がいない(経営者または職員)

※1:「常勤職員」の対象は、日本人、特別永住者及び法別表第二の在留資格をもって在留する外国人(「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」)に限り、法別表第一の在留資格をもって在留する外国人は対象となりません。

 

4. 既存経営者が今すぐ取るべきアクション

2028年はまだ先のように感じますが、3,000万円の増資や適切な人材の確保には時間がかかります。今すぐ以下のチェックリストを確認してください。

  • 増資の準備:利益を内部留保して増資に充てるか、追加の自己資金を準備する計画を立てる。
  • 採用コストの計算:1名雇用には、給与だけでなく社会保険料(会社負担分)などのコストがかかります。これを含めた収支計画を立てる。
  • 専門家との連携:新基準では、事業計画書に「専門家の確認」が必須となります。信頼できる行政書士や税理士、中小企業診断士を今のうちに見つけておきましょう。(※2)

※2: 入国管理局の審査において一番難航し、時間が掛かり且つ不透明で正確性の担保化できない審査項目が、事業の発展性です。事業所確保や、資本金、常勤雇用数、経歴(学歴・職歴)、日本語力、租税公課の履行については、客観的な審査が可能です。従いまして、今後は、事業計画書の審査については、経営に関する専門的な知識を有する者として『中小企業診断士・公認会計士・税理士』による確認が義務付けられました。

 

まとめ:2028年は「経営者の選別」が完了する年

今回の改正は、日本政府が「小規模な移住目的の起業」ではなく、「日本社会に雇用を生み、高付加価値をもたらす本物の経営者」だけを残すという、強い決別の合図です。

2028年10月は、その選別が完了するデッドラインです。

「自分の会社はこのまま続けられるだろうか?」「増資のタイミングはどうすればいい?」と不安な方は、手遅れになる前にぜひ一度ご相談ください。3年後の「壁」を乗り越え、日本で永続的に事業を成長させるための戦略を、共に作り上げましょう。