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「留学ビザから就労ビザへ」への壁!実は留学中に準備すべき"意外なステップ"と就職活動の裏側

  • 8月 8 2025
  • FESO

日本への留学は、多くの皆さんにとって、将来日本で働くための大切なステップですよね。日本の大学や専門学校を卒業したら、いよいよ就職活動!しかし、留学生の就職活動は、日本人学生とは異なる、そして「ビザ」という大きな壁が立ちはだかることがあります。

「内定をもらえば就労ビザは確実だと思ってた…」 「急いで就職活動を始めたけど、ビザのことが全然わからなくて焦っている…」

このように感じている方、実は少なくありません。留学ビザから就労ビザへの変更は、単に就職先を見つけるだけでなく、留学中にどれだけ「ビザ」を見据えた準備をしてきたかが大きく影響します。

この記事では、留学ビザから就労ビザへの「壁」を乗り越えるために、留学中に準備すべき"意外なステップ"と、就職活動の「裏側」について、行政書士の視点から詳しく解説します。

 

1. なぜ「内定=就労ビザ確実」ではないのか?—企業側の"ビザ知識不足"問題

多くの留学生が「内定をもらえば就労ビザは確実」と考えがちですが、残念ながらそうではありません。その背景には、「企業側の外国人雇用・ビザに関する知識不足」という"裏側"が存在することがあります。

  • 企業の誤解: 「外国人材を雇用すれば、ビザ申請は自動で許可される」「学歴があればどんな仕事でも就労ビザがもらえる」など、企業側がビザのルールを正確に理解していないケースがあります。
  • 職務内容の不一致: 内定が出た職務内容が、留学生が取得しようとしている「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザの活動内容に合致しない場合があります。例えば、単純作業や肉体労働は基本的に就労ビザの対象外です。
  • 会社の経営状況: 会社の経営が不安定だったり、外国人雇用実績が少ない企業の場合、ビザ申請の審査で不利になることがあります。

【ポイント】 内定が出ても、その職務内容がビザの要件に合致しているか、企業が外国人雇用に関する正しい知識を持っているか、そして安定した経営状況であるかを、あなた自身も確認することが重要です。

 

2. 「留学中に準備すべき」"意外なステップ"とは?—未来のビザを見据えた行動

就職活動で「ビザ」の壁にぶつからないために、留学中に意識して準備すべき"意外なステップ"があります。

(1) インターンシップやアルバイト選びの"戦略"

  • 影響: 留学中のアルバイトは、生活費のためだけでなく、将来の就労ビザやキャリア形成に大きく役立つ可能性があります。
  • 具体的なステップ:
    • 将来就きたい職種に関連するアルバイトを選ぶ: 例えば、IT系企業でのデータ入力、貿易会社での事務アシスタントなど、将来のキャリアに繋がる経験を積みましょう。
    • 企業名を覚えてもらう: インターンシップやアルバイトを通じて、就職したい業界の企業と接点を持ち、あなたの能力をアピールしましょう。
    • 日本のビジネス文化を学ぶ: 単なる労働経験だけでなく、日本の職場のマナー、コミュニケーション方法、チームワークなどを肌で感じることで、就労ビザ申請時に求められる「適応性」を示すことができます。
  • 【ポイント】 アルバイトの経験が、将来の職務内容と関連していることを証明できれば、就労ビザ申請時の「実務経験」として評価されることがあります。

(2) 日本語能力試験(JLPT)「以外」の「資格」と「スキル」の取得

  • 影響: 日本語能力は必須ですが、それ以外の「専門性」を証明する資格やスキルは、ビザ審査であなたの「専門性」を裏付ける強力な武器となります。
  • 具体的なステップ:
    • IT関連資格: 基本情報技術者、応用情報技術者、簿記検定(経理職志望の場合)など。
    • 業界特化型資格: 建築士(建築系)、社会福祉士(介護系)など、将来就きたい職種に直結する資格。
    • 語学力+αのスキル: 日本語と母国語の他に、英語などの第三言語のビジネスレベルでの能力や、プログラミングスキル、データ分析スキルなど。
  • 【ポイント】 これらの資格は、就職活動でのアピールポイントになるだけでなく、就労ビザ申請時にあなたの「専門性」や「能力」を客観的に証明する資料となります。

(3) 卒業間近の「特定活動(就職活動期間)」ビザへの変更を見据える

  • 影響: 卒業しても就職先が決まらない場合、日本での就職活動を続けるために、留学ビザから「特定活動(就職活動期間)」ビザへの変更を検討する必要があります。
  • 具体的なステップ:
    • 卒業前から情報収集: 特定活動ビザの申請条件や、申請時に求められる「真剣な就職活動」の証明方法(企業への応募履歴、面接の記録など)を調べておきましょう。
    • 学校のサポートを活用: 多くの学校が、卒業後の就職活動を支援するために、特定活動ビザへの変更手続きのサポートや、就職情報を提供しています。
  • 【ポイント】 この特定活動ビザは最長1年までしか延長できないため、この期間内に必ず就職先を見つけるという強い決意が必要です。

 

3. 就職活動の「裏側」を理解し、ビザに強い企業を見つけるコツ

就職活動で成功し、安定した就労ビザを取得するためには、企業選びも重要です。

  • 外国人雇用実績の確認: 企業の採用ウェブサイトや説明会で、外国人材の雇用実績があるか、過去に外国人社員が就労ビザを取得しているかを確認しましょう。
  • ビザサポート体制の確認: 企業が就労ビザ申請に慣れていて、サポートしてくれる体制があるかを確認しましょう。内定後、ビザ申請を丸投げできる企業は安心です。
  • 入社後のキャリアパス: 単に就労ビザが取れるだけでなく、入社後にあなたのスキルを活かせる仕事内容が用意されているか、キャリアアップの道筋があるかを確認しましょう。

【ポイント】 就職活動の面接の逆質問で、「貴社での外国人雇用実績やビザサポート体制についてお伺いしてもよろしいでしょうか?」と質問することも、企業側の外国人採用への意識を探る上で有効です。

 

まとめ:留学中に「未来のビザ」をデザインしよう!

留学ビザから就労ビザへの道のりは、決して平坦ではありません。しかし、留学中に「ビザ」という視点を持って準備を進めることで、その壁を乗り越え、日本でのキャリアを成功させる可能性は大きく広がります。

アルバイトや資格取得、そして就職活動の進め方一つ一つが、将来のあなたの就労ビザ、ひいては日本でのキャリアをデザインする「意外なステップ」となるのです。

もし、就職活動におけるビザの問題や、将来のキャリア形成についてご不安な点があれば、どうぞお気軽に私たち行政書士にご相談ください。あなたの日本での夢を、ビザという側面から全力でサポートさせていただきます。

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