「留学生はアルバイトだから有給休暇はない」「週28時間以内という制限があるから有給は関係ない」――。もしそのように考えているとしたら、それは大きな間違いです。
日本の労働基準法は、国籍や在留資格に関わらず、日本で働くすべての人に適用されます。たとえ「留学ビザ」で週28時間以内の制限があっても、条件を満たせば有給休暇を付与する義務が会社にはあります。
今回は、留学生アルバイトの有給休暇に関するルールと、2026年現在特に注意すべき「計算上の落とし穴」について解説します。
結論から言えば、留学生であっても、以下の2つの条件を満たせば有給休暇が発生します。
この条件は正社員と同じです。週の労働時間が短いアルバイトの場合は、その日数に応じて「比例付与」という形で有給休暇が与えられます。
入社から6ヶ月が経過し、真面目に出勤していれば、まずは「5日間」の有給休暇が付与されます。その後は、勤務年数に応じて付与日数が増えていきます。
ここが行政書士として最も注意を促したいポイントです。2026年現在、入管の審査において「有給休暇を消化した時間は、週28時間の制限にカウントされない」という運用が一般的になっています。
資格外活動における週28hは、実労働時間を指しますので、有給休暇取得による休暇日の所定労働時間は28hには含まれません。
例えば、ある日(a)の所定労働時間が8hで半日有給取得の場合、有給休暇として4h分の賃金が支払われますが、この4hは実労働時間ではないいため、28hに含まれません。半日の残り4h就労した場合、この4hのみが実労働時間として週28hのカウントに含まれることになります。
因みに(a)で定時を超えて労働した場合でも、当日の実労働時間が8hに届くまでは労働基準法上で求められる法定労働時間を超えた分としての割増賃金は発生しません。法定労働時間も実労働時間によるカウントがなされます。資格外活動における週28hも同じ考え方です。
学校が定めた長期休暇期間中は「1日8時間・週40時間」まで働ける特例がありますが、この期間中であれば、有給休暇を除いて週40時間まで就労することが可能です。
ただし、学校が公式に定めた期間外(自己都合の休みなど)にはこの特例は適用されません。
2019年の法改正以降、年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対しては、年5日の有給休暇を確実に取得させることが義務付けられています。
留学生アルバイトの場合、週の所定労働日数が多い(週4日以上など)と、この「年5日の取得義務」の対象になる可能性があります。会社側は「外国人だから」「学生だから」という理由で有給休暇を与えないことはできません。
留学生にとって、資格外活動許可によるアルバイト代は大切です。正確な知識で適切な有給休暇の使い方も重要になります。「オーバーワーク」を恐れ有給消化を躊躇したり就労を控えたりすることで予定していた収入が減少することは、安定した生活を脅かすことにも繋がり兼ねません。
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