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「アルバイトしすぎ」だけじゃない!成績不振がビザに響く"意外な理由"と対策

  • 8月 1 2025
  • FESO

日本での留学生活、いかがお過ごしでしょうか?新しい環境での学びや経験、そしてアルバイトなど、毎日忙しく充実した日々を送っていることと思います。

「留学ビザの更新、大丈夫かな?」 「アルバイトは時間制限を守っているから、きっと問題ないはず!」

このように考えている方も多いかもしれません。確かに、留学ビザで許可されているアルバイト時間(週28時間以内)を守ることは非常に大切です。しかし、実は「アルバイトのしすぎ」だけがビザ更新の落とし穴ではありません。あなたの「成績不振」や「出席率の低さ」が、ビザの更新に深刻な影響を与える可能性があることをご存知でしょうか?

この記事では、なぜ学業面の問題が留学ビザの更新に響くのか、その"意外な理由"と、あなたのビザを守るための具体的な対策を行政書士の視点から詳しく解説します。

 

1. なぜ入管は「成績」や「出席率」を重視するのか?—「留学ビザ」の本来の目的とは

留学ビザは、その名の通り、「日本で教育を受けること」を目的とした在留資格です。入国管理局(入管)は、あなたがその目的をきちんと果たしているかを、ビザ更新の際に厳しく審査します。

  • 目的外活動の疑い:
    • もし、あなたが学業を疎かにし、アルバイトに多くの時間を費やしていたり、学校にほとんど通っていなかったりすれば、入管は「本当に学ぶために日本に来たのか?」と疑念(ぎねん)を抱きます。
    • 「アルバイトをするために日本にいるのではないか」と判断されると、留学ビザの本来の目的から外れていると見なされ、ビザの更新が不許可になるリスクが高まります。
  • 学校からの情報提供:
    • ほとんどの学校は、入管から「適正校(てきせいこう)」として認められるために、学生の出席率や成績、卒業・進学状況を厳しく管理し、定期的に入管に報告しています。
    • あなたが学校のルールを守らず、学業成績が著しく悪かったり、出席率が極端に低かったりすると、学校はその情報を入管に報告します。この情報が、あなたのビザ更新審査に直接的に影響を与えます。

このように、アルバイト時間だけでなく、学業の状況そのものが、あなたの留学ビザの命運を握っているのです。

 

2. 成績不振・出席率がビザ更新に与える"リアルな影響"

具体的な学業面の問題が、ビザ更新にどのように影響するのかを見ていきましょう。

(1) 「単位不足」「留年」— 学業継続の意思が問われる

  • 影響: 単位を十分に取得できていない、進級できない、あるいは留年が確定している場合、入管は「学業を継続する意欲がないのではないか」「卒業の見込みがないのではないか」と判断します。
  • 対策:
    • もし留年してしまった場合でも、その理由(例:病気、家庭の事情、日本語能力不足による学習の遅れなど)を具体的に説明した「理由書」を作成し、提出しましょう。
    • 同時に、今後は必ず学業に専念し、卒業を目指すという強い意思と具体的な計画(例:補習を受ける、休日に図書館に通うなど)を示すことが重要です。

(2) 「出席率の低さ」— 最も重要な落とし穴!

  • 影響: 留学ビザの更新において、出席率は最も重視される項目の一つです。学校の出席率が80%を下回ると、ビザの更新が非常に厳しくなります。70%台では不許可になる可能性が高く、60%台以下ではほぼ不許可になると考えてください。
  • 入管の視点: 出席率が低いことは、あなたが日本で「学ぶこと」を真剣に考えていない証拠だと見なされます。
  • 対策:
    • 病気や事故など、やむを得ない理由で欠席した場合は、必ず診断書や証明書をもらい、学校に提出しましょう。
    • 日頃から体調管理を徹底し、授業には真面目に出席することが何よりも重要です。

(3) アルバイトと学業のバランスが崩れている場合

  • 影響: アルバイトの時間を規定内に収めていても、そのせいで疲れてしまい、授業に集中できない、宿題ができない、出席率が下がる、という状況であれば、これもビザ更新に悪影響を及ぼします。
  • 入管の視点: あなたの生活状況全体を見て、「留学目的」を達成できているかを判断します。
  • 対策: アルバイト時間を適切に管理し、学業に支障が出ない範囲にとどめましょう。必要であれば、アルバイトの量を減らす、あるいは一時的に休むことも検討が必要です。

 

3. ビザ更新を守る!学業面の問題発生時の"賢い"対策

もし、すでに成績や出席率に不安がある場合は、以下の対策を速やかに実行しましょう。

  1. すぐに学校の担当者に相談する:
    • 成績不振や出席率が低いことを隠さず、まずは学校の留学生担当者や担任の先生に相談しましょう。
    • 学校側も、あなたが問題を改善しようとしている姿勢が見えれば、入管への説明に協力してくれる可能性があります。
    • 病気や家庭の事情など、やむを得ない理由がある場合は、その証明となる書類(診断書など)を学校に提出しましょう。
  2. 学業改善計画を立て、実行する:
    • 具体的な学習計画(例:補習を受ける、自習時間を増やす、日本語の勉強を強化するなど)を立て、実行しましょう。
    • 入管から理由書を求められた場合、この計画を具体的に説明できるように準備しておくことが大切です。
  3. アルバイトと学業のバランスを見直す:
    • 学業に支障が出ている場合は、アルバイトの時間を減らすなど、無理のない範囲で調整しましょう。
  4. 行政書士に早めに相談する:
    • すでに成績や出席率が非常に低い、あるいは過去に不許可になった経験があるなど、ご自身の状況に大きな不安がある場合は、自己判断せず、私たち行政書士のような専門家にご相談ください。
    • 私たちは、あなたの状況を正確に把握し、入管が納得する説明方法や、必要な書類の準備について、具体的なアドバイスとサポートを提供できます。

 

まとめ:留学ビザは「勉強のパスポート」—その目的を忘れずに

留学ビザは、あなたが日本で「勉強する」ための大切なパスポートです。「アルバイトのしすぎ」だけでなく、学業成績や出席率が低いことも、このパスポートを失う原因になりかねません。

大切なのは、「留学ビザの本来の目的は学業である」ということを常に意識し、日々の学校生活に真面目に取り組むことです。もし、学業面で不安がある場合は、決して一人で抱え込まず、早めに学校や私たち行政書士に相談してください。

あなたの日本での留学生活が、実り多く、そして安心して継続できるよう、私たちは全力でサポートさせていただきます。

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