外国人材の受け入れにおいて、企業担当者様が頭を悩ませる一つに「期限管理」があると思います。特定技能ビザは、技能実習とは異なり、企業と本人が主体となって更新手続きを行う必要があります。
2026年現在、入管の審査は効率化が進んでいる一方で、提出書類の精査は年々厳しくなっています。直前になって慌てないための、「理想的な更新スケジュール」を実務の視点で解説します。
特定技能1号の在留期間は、3年、1年、6ヶ月、または4ヶ月ごとに更新が必要です。この更新を一度でも忘れると、不法残留となり、企業側も「不法就労助長罪」に問われるリスクがあります。
スムーズな許可取得のために、以下の「4ヶ月サイクル」のスケジュールを社内の標準ルールにすることをおすすめします。
ビザが切れる4ヶ月前になったら、まず「更新するかどうか」の意思確認を行います。
■ 本人の意思確認 まずは本人に、引き続き御社で働きたいかを確認します。特定技能は転職が自由なため、このタイミングで「実は転職を考えている」と判明することもあります。
■ 社内評価の確認 現場の責任者に、本人の勤務態度や技能の習得状況を確認します。更新は「雇用契約の継続」が前提となるため、社内の合意形成を早めに行うことが重要です。
在留期間満了の3ヶ月前から、入管での受付が始まります。この時期に最も重要なのは「公的義務」の確認です。
■ 納税・保険料の納付状況を確認 特定技能の更新で最も不許可になりやすい原因は、本人(外国人)の住民税や社会保険料の未納・遅延です。
■ 会社側書類の準備 決算書や納税証明書など、会社側で用意すべき公的書類を揃えます。
書類が揃ったら、申請書を作成し、本人の署名をもらいます。
■ 支援実績の振り返り 更新申請では「支援計画」が適切に行われているかが問われます。3ヶ月に一度の面談記録(定期巡回記録)が正しく保管されているか、最新の2026年改正ルールに基づいた報告がなされているかを再チェックします。
■ 資格外活動の有無 もし本人が副業などをしていないか、法令を厳守しているか再確認してください。
理想的には、期限の1ヶ月前までには申請を完了させておくべきです。
■ 申請後の「特例期間」 期限までに申請さえ受理されれば、結果が出るまでの間(最大2ヶ月間)、期限が切れてもそのまま日本で働き続けることができます。これが「特例期間」です。
■ 控えの保管 入管から受け取った「申請受付票」のコピーを社内で保管し、不法就労や不法滞在ではないことをいつでも証明できるようにしておきます。
特定技能ビザの更新は、単なる事務手続きではありません。定期的に本人の状況を確認し、日本のルールを守れているか対話する「重要なコミュニケーション」の機会です。
4ヶ月前から準備を始めることで、もし納税漏れなどの問題が見つかっても、申請前に修正(完納)することができます。この「余裕」が、確実な許可と、外国人材の安心感に繋がります。
スケジュール管理を改善したい、あるいは「この書類で本当に大丈夫か?」という不安がある場合は、ぜひ専門家である行政書士へご相談ください。御社の管理体制を万全にするお手伝いをいたします。