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【短期滞在ビザ】ビザ免除国でも安心できない?入国審査で質問されることリストと対策

  • 5月 17 2025
  • FESO

日本は多くの国とビザ免除措置制度を設けており、観光や短期商用など短期滞在の目的で日本を訪れる71ヶ国の国と地域(2024年12月現在)の外国人にとっては、事前のビザ申請が不要なため便利になっています。しかし、「ビザ免除だから入国審査は簡単だろう」と油断してしまうと、思わぬ質問に戸惑ったり、場合によっては入国を拒否されたりする可能性もゼロではありません。

本稿では、ビザ免除国の国籍を持つ方が日本の入国審査で質問される可能性のある項目をリストアップし、それぞれの質問に対する適切な対策について詳しく解説します。安心して日本に入国し、快適な滞在を楽しむために、事前にしっかりと準備しておきましょう。

なぜビザ免除国でも入国審査で質問されるのか

ビザ免除措置(外務省管轄)は、日本と相手国との間の友好関係や交流促進を目的としたものです。しかし、入国審査(法務省管轄)は、すべての入国者に対して、日本の法律に基づき、入国の目的や滞在予定などを確認するために行われるものです。

ビザが免除されている場合でも、入国審査官は、入国者が日本の入管法に定める入国拒否事由に該当しないか、短期滞在の目的で入国するのかなどを確認する義務があります。そのため、ビザ免除国の国籍を持つ方であっても、入国審査で質問を受ける可能性があるのです。

入国審査で質問される可能性のあることリストと対策

入国審査で質問される可能性のある主な項目と、それぞれの質問に対する適切な対策を以下にまとめました。

  1. 入国の目的
  • 質問例:
    • 「日本へは何をしに来ましたか?」
    • 「今回の旅行の目的は何ですか?」
    • 「ビジネスでのご訪問ですか?」
    • 「観光ですか、それとも親族訪問ですか?」 
  • 対策:
    • 具体的な目的を明確に答えられるように準備しておきましょう。観光であれば、訪れる予定の場所や期間などを簡単に説明できるようにしておくとスムーズです。ビジネスであれば、訪問先の企業名や用件などを伝えられるようにしておきましょう。親族訪問であれば、親族との関係や滞在場所などを説明できるようにしておきましょう。
    • 曖昧な答え方や、就労を示唆するような目的を伝えると、不審に思われる可能性がありますので避けましょう。
  1. 滞在期間
  • 質問例:
    • 「日本にはどれくらいの期間滞在する予定ですか?」
    • 「いつ日本を出国する予定ですか?」
    • 「帰りの航空券は持っていますか?」
  • 対策:
    • 正確な滞在期間を答えられるように、航空券や予約確認書などを手元に用意しておくと良いでしょう。
    • ビザ免除の滞在期間を超えない範囲で計画を立て、その期間を明確に伝えましょう。
    • 帰りの航空券(または出国予定の証明)を提示できるように準備しておきましょう。
  1. 滞在場所
  • 質問例:
    • 「日本での滞在先はどこですか?」
    • 「ホテル名は何ですか?」
    • 「友人の家に泊まるのですか?」
    • 「滞在先の住所はわかりますか?」
  • 対策:
    • 滞在するホテルの名称、住所、連絡先などをすぐに答えられるようにしておきましょう。予約確認書などを手元に用意しておくとスムーズです。
    • 知人や友人の家に滞在する場合は、その方の氏名、住所、連絡先、あなたとの関係などを説明できるようにしておきましょう。
  1. 経済状況
  • 質問例:
    • 「日本での滞在費用はどのように準備しましたか?」
    • 「十分な滞在費用を持っていますか?」
    • 「クレジットカードは持っていますか?」
  • 対策:
    • 日本での滞在に必要な費用を十分に用意していることを説明できるようにしましょう。現金のほか、クレジットカードやプリペイドカードなどを提示できるとより安心です。
    • 滞在期間や目的に応じた合理的な金額を答えられるようにしましょう。あまりにも少額だと、不法就労の疑念を持たれる可能性があります。
  1. 過去の日本への入国歴
  • 質問例:
    • 「過去に日本へ来たことはありますか?」
    • 「いつ、どれくらいの期間滞在しましたか?」
    • 「その時の入国目的は何でしたか?」
  • 対策:
    • 過去の入国歴について正確に答えられるようにしておきましょう。過去の滞在期間や目的などを覚えていない場合は、パスポートの入国スタンプなどを確認しておくと良いでしょう。
    • 過去にオーバーステイなどの問題を起こしたことがある場合は、その経緯や現在の状況について正直に説明する必要がある場合があります。
  1. 日本の法律に関する知識
  • 質問例:
    • 「日本の法律を守ることはできますか?」
    • 「日本で禁止されていることは知っていますか?」
  • 対策:
    • 日本の法律やルールを遵守する意思があることを明確に伝えましょう。
    • 短期滞在者が特に注意すべき法律(不法就労の禁止、薬物関連の禁止など)について、事前に基本的な知識を持っておくと良いでしょう。
  1. その他
  • 入国審査官は、上記以外にも、入国者の状況に応じて様々な質問をする可能性があります。
  • 不審な点があれば、さらに詳細な質問をされることもあります。
  • 質問された内容に対しては、落ち着いて、正直かつ明確に答えるように心がけましょう。

入国審査をスムーズに通過するための対策

上記の質問への対策に加えて、入国審査をスムーズに通過するために、以下の点にも注意しましょう。

  • 必要な書類を事前に準備しておく: パスポート、帰りの航空券、滞在先の情報(予約確認書など)、十分な滞在費用を証明できるもの(現金、クレジットカードなど)は、すぐに提示できるようにまとめておきましょう。
  • 服装は清潔で常識的なものを心がける: だらしない服装や威圧的な態度は、不審に思われる原因となることがあります。
  • 態度や言葉遣いは誠実かつ丁寧にする: 入国審査官に対して失礼な態度をとったり、曖昧な返事をしたりすると、印象が悪くなることがあります。
  • 質問された内容が聞き取れない場合は、遠慮せずに聞き返す: 曖昧な理解で答えてしまうと、誤解を招く可能性があります。
  • 英語や日本語に不安がある場合は、事前に簡単なフレーズを覚えておく: 必要に応じて、翻訳アプリなどを活用するのも有効です。
  • 正直に答える: 嘘やごまかしは、入国拒否の理由となる可能性があります。質問には正直に答えましょう。
  • 落ち着いて対応する: 入国審査は緊張するかもしれませんが、落ち着いて対応することが大切です。

万が一、入国を拒否された場合

万が一、入国審査の結果、入国を拒否されてしまった場合は、その理由の説明を求め、指示に従うことになります。不当な扱いを受けていると感じた場合は、その旨を明確に伝え、適切な対応を求めることができます。しかし、最終的な入国の可否は入国審査官の判断に委ねられます。

入国拒否の理由としては、過去のオーバーステイや不法就労、犯罪歴、感染症の疑い、入国目的の不審さなどが挙げられます。

まとめ:事前の準備と誠実な対応が重要

ビザ免除国の国籍を持つ方でも、日本の入国審査は決して形式的なものではありません。入国目的や滞在予定、経済状況などをしっかりと確認されます。

安心して日本に入国し、快適な滞在を楽しむためには、事前に質問される可能性のある項目を把握し、適切な対策を講じておくことが重要です。そして、入国審査では、落ち着いて、正直かつ誠実に対応することを心がけましょう。

本稿が、皆様の日本へのスムーズな入国の一助となれば幸いです。楽しい日本滞在をお過ごしください。

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