日本人と結婚し、日本で生活している外国人の方にとって、母国での仕事や家族の事情で長期帰国が必要になることは珍しくありません。しかし、2026年現在の入管審査において、「年間の半分を海外で過ごす」というライフスタイルは、配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の更新において極めて高いリスクを伴います。これまでは問題なく更新できていたとしても、ある日突然、厳しい説明を求められることがあります。今回は、イタリア人男性の事例をもとに、長期出国が招く不許可リスクとその対策を解説します。
【相談事例の概要】
入管の審査官は、配偶者ビザの更新において「同居し、互いに協力し扶助し合って共同生活を送っているか」という実態を重視します。
2026年現在は、出入国記録と在留情報のデジタル連携が強化されており、以前は見逃されていた「5ヶ月〜6ヶ月の不在」が、システム上で明確なアラートとして捉えられます。数年間にわたって「年の半分を別々に暮らしている」状態が続くと、入管はこれを「日本での安定した婚姻生活」ではなく、「ビザ維持のための形式的な婚姻」ではないかと疑い始めます。
事例の男性が「イタリアでのビジネスのため」という正当な理由を説明したにもかかわらず、なぜ認められなかったのでしょうか。そこには入管独特の判断基準があります。
もし、どうしても仕事等で長期出国が必要な場合、単に「仕事をしていた」と事実を述べるだけでは不十分です。以下のポイントを論理的に立証しなければなりません。
2026年6月より「特定在留カード(マイナンバー一体化)」の運用が始まると、居住実態や納税地、社会保険の加入状況がさらに透明化されます。日本に住民票を置いたまま長期間海外にいる場合、税金や保険料の支払い状況と滞在日数の矛盾も厳しくチェックされるようになります。
「結婚しているのだから更新できて当たり前」という考えは、現在の審査基準では通用しません。特に、年間の合計出国日数が150日から180日を超える方は、次回の更新で必ず「理由」を問われると覚悟し、準備しておく必要があります。
Visa Lawyers Cafeの行政書士チームは、国際的なビジネスを展開するご夫婦や、遠距離での婚姻生活を余儀なくされている方のビザ更新・リカバリーに多くの実績があります。
「長期出国を指摘されてしまった」「更新ができるか不安だ」という方は、お気軽にご相談ください。